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福島訪問②「境界に立ち、感じた見えない葛藤」

こんばんは。福島~西宮つながるプロジェクト担当、銭谷です。

昨日に引き続き福島訪問報告、第2回目は「境界に立ち、感じた見えない葛藤」です。

今回は主に海側のエリア、浜通りに焦点を当ててお話します。


私たちは訪問2日目に「NPO法人 がんばろう福島、農業者等の会」の育未さんに丸1日浜通りを案内していただきました。訪れた町名や施設名はブログの最後に記しています。ご参考になれば幸いです。

今日のブログを書きながら、私が浜通りで見て感じた心の動きをどのような言葉で表現したらよいのだろうか。と悩みました。また、たった1日、私の目で捉えた範囲のものでさえ、自分の中に全て入れこむ難しさを感じています。ですが、出来る限り率直に今の想いを共有できればと思います。


はじめに、私が表題に書いた「境界」の意味を簡単ではありますがお話します。福島第一原子力発電所は双葉町と大熊町(どちらも浜通りに属する町)にまたがって建てられています。今も帰宅困難区域を持つエリアで、その帰宅困難区域は車で通ることだけが許されています。下の写真は車から撮影しました。

ここから車で10分ほど行くと(帰還困難区域外)、広大な福島水素エネルギー研究フィールドやあたり一面の太陽光パネル、風力発電機などがあり、コスト・イノベーション構想で描かれている開発が進められていました。実際に行く前までは、こういったエネルギー開発が、福島の新たな誇りとして認識されているのだろうと思っていました。

しかし、人の気配よりも工事車両が目立っている。その様子から「まずはここが街と呼べるように、私が育ったふるさとだと思えるように、福島の人の為に動かなければならない」と感じました。

暗くなると電柱の光も車も少ない。閑散としたこの場所で、人が安心して暮らせるようになるにはどれくらいかかるのだろうかと不安になりました。どうやってこれから除染を進めていくのか。今、原子力発電所はどうなっているのか。これからどうなるのか。はっきりと分からないまま疑問ばかりが膨らんでいきます。

避難し帰れていない方々はふるさとに帰れないという事実だけではなく、発災後のまま荒れていくふるさとを抱えている。

道路を挟んだ右側と左側で住めるかどうか決められている。この道路一本で何が違うのか、そう思いました。誰が誰のために決めている境界なのか。違和感を持ちました。

放射能、エネルギー、未来、不安、怒り、諦め。目に見えない葛藤に触れた1日でした。

分かりにくい文章になってしまい、すみません。

次回は「マスメディアをはじめとする情報」についてお話します。遠く離れた西宮市で正しい情報を得て、現地の方の考えや現状を知るにはどのように情報と向き合うべきなのか。考えたいと思います。

最後に、10月6日に訪れた場所をまとめました。

相馬市→南相馬市→浪江(なみえ)町→双葉町→大熊町→富岡町→楢葉(ならは)町。


◉NPO法人野馬土 酒井さん

農民連の集まりから震災直後から相馬市を拠点に活動されていて、学びに来た人の関心に合わせたツアーや地域の方がほっとできる場づくり、子どもたちと一緒に行う食育・農業体験などを主催されています。酒井さんご自身も畑を借りて農業に挑戦されている所と伺いました。企画ごとにデザインされたパンフレットの色とりどりのお野菜や真剣な子どもたちの様子が印象的でした。

◉浜の駅 松川浦

◉双葉屋旅館 KIRA

◉福島水素エネルギー研究フィールド

◉棚塩産業団地 見晴らし台

◉請戸漁港

◉震災遺構浪江町請戸小学校跡地

◉柴栄水産

海のすぐ傍にあるお店。写真でもわかるようにはち切れそうな程大きくて艶々のお魚が並んでいました。今後福島へ行く時は海の近くのお店で食べてみたいなと思います。たこ八というご飯屋さんが気になっています。

◉浪江町営大平山霊園

◉道の駅 なみえ

2020年8月に始動。甘酒ソフトや玉ねぎスムージー、B級グルメでグランプリに輝いたなみえ焼きそばなど福島の食べ物を欲張って楽しめる場所です。平日にもかかわらず、たくさんの人達で賑わっていました。この「道の駅 なみえ」の立ち上げと運営に尽力されている菅野瑞穂さんにお話を伺う事ができました。

◉東日本大地震・原子力火災伝承館

◉双葉駅

◉夜の森桜並木

◉ならはCANvas

みんなのリビングになるように。と作られた交流拠点。館内をスリッパで過ごす所が特徴的で、自由に使えるコワーキングスペースやプレイルームなどがありました。

長くなりましたが、最後まで読んで下さり、ありがとうございました。











































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